シンシアブログ
2018年10月13日土曜日
尿道・膀胱結石の例
中型犬の男の子、排尿姿勢を取るが尿が出ないとの訴えで来院されました。日曜の夜、初めての患者さんでした。
レントゲンを撮ると膀胱内に小結石が5個、尿道に3個写っていました。おそらく尿道の結石により尿閉塞を起こしている様でした。
まずは尿道の結石を膀胱に戻すことにして、尿道カテーテルを挿入して詰まっている部分に生食をフラッシュして水圧で奥に押し込みました。幸い尿道の炎症も少ない様で、石はすんなり膀胱に戻ってくれたようです。
しかしいつまた尿道に降りてきて、詰まってしまうかわかりません。飼い主さんと相談して当院で膀胱内の結石を摘出する手術をする事になりました。
膀胱内の結石を探るのは手探りです、縮んだ膀胱の中は指一本入るのがやっとでなかなか石を取り出せません。
そこでまた尿道カテーテルから生食を膀胱にフラッシュして石を浮かび上がらせては拾います。1つ2つ…6つ7つ、最後の一個がどうしても見つけられません。何度か水圧を掛けても見つからず、諦めかけたところ最後に少しカテーテルを引いてから水圧を掛けてようやく、膀胱の奥入り口に沈んでいたのを見つけ出しました。もしかしたら一番大きい石だったかもしれません。「よかったぁ〜」思わず全員で安堵の声が出てしまいました。
結石は検査に出して成分分析をします。あとは食事療法でできるだけ結石を作らないようにしなくてはなりません。まだまだわんちゃんと飼い主さんの努力が必要になってしまいます。
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シンシア動物病院
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