歯石や歯肉炎など歯周囲病

 ★歯石や歯肉炎などペットの歯周病

歯・歯茎など口腔内の器官はペットにとって生活するうえで大切な器官ですが、人の様に歯磨きやチェックは容易ではありませんね。歯石が着き歯周炎になると痛みが出て食欲が落ちたり内臓に感染を起こしたりなど、ペットの体に様々な障害を起こします。

重度の歯周病になると麻酔処置をして歯科処置をとらなくてはならなくなります。そうなる前のデンタルケアが必要になってきます。当院は予防のためのさまざまな製品をご用意しており、また適切な歯磨きなどのケアのご指導をしています。またブラックペンライトを当てて歯石の付き具合をチェックするなど定期検診をして飼い主さまのご相談を承っています。

 

 ★歯石や歯肉炎など歯周病の診察や治療の大まかなお値段

歯みがき習慣のないペットは年齢と共に歯垢がたまりう歯や歯周病を起こすことがあります。放置すると、歯根部や顎骨にまで化膿して皮膚を突き破ることもあります。また、口腔内の細菌が唾液の誤嚥で肺炎を起こしたり、血液を流れ腎臓や心臓に障害を起こしたりします。
まずは予防が第一です。歯磨きの習慣や口腔内を清潔に保つことで歯垢がたまらないようにしましょう。
しかし、固まって歯石になってしまった状態では簡単には取れません。ある程度ついてしまったら、やはり医療的処置が必要になります。無麻酔での処置を謡うところもありますが、逆にペットにストレスをかけてしまうことや、歯の裏側まで十分に処置できない事などを考えると、当院はやはりある程度の鎮静の下での処置をお勧めいたします。もちろん健康状態などを見極めたうえで、飼主さまとご相談のうえになります。
大まかな費用は以下に提示します。歯科健診の結果、ペットの状況を踏まえた獣医師の説明を受けてご検討ください。
麻酔料(吸入麻酔) 10.0Kg未満 8,000〜12,000円 ペットの健康状態麻酔時間によります。
                10.0kg以上 10,000〜15,000円
歯石除去 軽度                         5,000〜10,000円 歯石の付着程度によります。
  中程度~重度              10,000〜15,000円
抜歯 門歯、前臼歯                 1,000〜 円 歯のぐらつき等によります。
犬歯、後臼歯                  2,000〜 円

 ★お口のチェック・キットとお口のケア製品

ペットも一年に一回、歯石や歯周病・虫歯のチェックをしましょう。
ブラックライトによる歯垢検査・ADPlitキットによる歯周病菌のチェックなど口腔内検査ができます。

   

 

歯みがきやお口の洗浄は歯周病予防の第一歩です。歯垢・歯石よぼうのサプリや歯磨き薬・歯ブラシなど各種ご用意しています。ペットの好み・お口の状態に合わせて様々なた製品があります。無理のない方法で毎日続けることがコツです。お悩みごと・ご不明事がありましたら、遠慮なくスタッフにおたずね下さい。

          

    

 

 ★歯周病から起こる恐い病気とその症例

ペットの口臭やよだれが多くなったとか餌をたべる時に口を気にする等といったことはありませんか?そんな時は歯周病を疑ったほうが良いかもしれません。

歯周病とは?歯垢や歯石がたまることで歯茎に感染や炎症を起こし、ひどくなると歯槽膿漏になり歯が脱落したりする症状のことです。それだけでなく、口腔内の細菌が血流にのり腎臓や心臓に回り腎炎や心筋炎を引き起こしたり、よだれを誤嚥したことにより肺炎を起こしたケースもあります。

ペットは人間の様に簡単に歯磨きなどケアができません、そのため症状が重くなる場合も多く麻酔をして歯石除去をしなければならなくなりペットの体に負担をかける場合もあります。日々の予防、検診、早目の処置がペットの健康を保つ秘訣です。

 

   

左:歯垢・歯石がたまり歯周囲炎を起こしている。脱落した歯もある。
右:ブラックライトを照射して、歯垢・歯石の付着を調べている。

 

    

左:猫の臼歯に歯石が付着している。
中:ブラックライトを照射して、歯垢・歯石の付着を調べている。歯石はピンクの蛍光色に光っている。
右:超音波のスケーラーで歯石を除去している。

 

    

左:硬口蓋に難治性の潰瘍を形成している。腫瘍の疑い。
中:舌左側面に大きな腫瘍を形成している。
右:舌裏側に嚢胞を形成している(がま腫)。

 

    

右:右側上臼歯根に歯槽骨炎を起こし、広範囲に組織が壊死脱落して頬部がい開してしまっている。
中:歯石や歯肉炎により汚い唾液を嚥下したため、肺炎を起こしてしまった例。
右:齲歯のため歯根部が溶けて脱落した犬歯。