2022/12/17
最近避妊・去勢で来られる若い猫ちゃんを見ていると、とても栄養状態が良い(過ぎる)用に思うことが良くあります。成長期であるので十分な栄養価のフードが必要なのですが、量が多いのか?運動量が足らないのか?手術時の皮下脂肪と(特に)腹腔内脂肪が過多の子が間々います。先日の子も若猫の避妊手術なので楽勝!と思っていたら、脂肪の中で小さな子宮が見つからなくて難儀しました。避妊手術後はますます太りやすくなります。健康のためにも、食べ過ぎはほどほどに…お願いしますね。
初めて診た珍しい症例がありました。コーギーの女の子、数日前から食べにくそうにしていたのが、漸次食べ物を口に入れて飲み込むことができなくなってしまったとの事で来院。試しに院内でお水を与えてみたものの、口をパクパクするだけで全く舌が使えず飲み込めませんでした。少し無理をして口を開けさせ舌を観察すると、だらんと伸びた舌が丸まって口の奥を塞いでいます。舌をほどいてみても、直ぐに丸まって使えません。困った!これは神経障害?このまま食べられなければ衰弱してしまいます。何とか手立てはないか?2次病院でCTやMRIを撮ってもらうべきか?取り敢えず獣医学書をめくってみると、え?コーギーの写真と共に、「ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの炎症性筋症」の名の下に、全く同症状が載っていました。舌筋を中心に炎症により、下の折れ曲がりや異常な動きが特徴との事。犬種・性別・年齢の好発性も一致していました。もちろん安易な断定は禁物です、経過によっては高度精密検査も必要でしょうが、とりあえず掲載されている治療法で経過を見ることになりました。獣医歴うん十年で初めて見た症状ですが、立派に存在していたのですね。勉強不足を身に染みて感じ、反省至極です。
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シンシア動物病院
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