時期外れの肺水腫 悲しい結末

よくSNSの投稿でよその獣医さんのつぶやきとかを読んだりするのですが、その中に「一刻の猶予もしてはいけない症状」と言うのがありました。その中の一つが「口や鼻から血の混じった泡を出して呼吸困難を起こしている時」でした。

夕べ受付最終で来られた急患がまさにこれでした「口から血の混じった液体を吐いて喘いでいる」との訴え、重度の肺水腫でした。「今朝までは食餌も取り普通に元気にしていたが、外出から帰ったらこの状態だった」との事、一体真冬のこの時期に留守中に何が起こったのでしょうか?診察台の上ではもはや呼吸ができずに苦しそうに喘ぐだけ。利尿剤を使うにも浮腫を起こし血管が浮きでず苦労しました。気管チューブを入れて人工呼吸をするも、直ぐに吐き出す液体で管が詰まります。懸命の処置をしますが残念ながら蘇生はできませんでした。

Lちゃんは色々な持病で何度も手術を受けて乗り越えてきてくれた子でした、本当に残念です。心より飼い主さまにお悔やみを申し上げます。夜になると強まる「幸福の木」の香りが診察室に充ちていたのが余計に悲しかったです。

                 

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シンシア動物病院
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