肺水腫 そして長いお付き合い

度が高くなると愛犬にとっては過ごしにくい季節になります。特に高齢の子にとっては持病が悪化してしまう事もありとても心配です。

もともと心臓に持病があったヨーキーの男の子が、呼吸困難で来院されました。チアノーゼを起こしレントゲン像では肺野が真っ白でした。

肺水腫の診断です。心臓、特に左心の弁膜症などで心臓に戻れない血液が肺血管内に停滞して、やがては血管から水分が漏出して肺胞に溜まってしますのです。スポンジが水を吸うように、酸素の代わりに肺が水で一杯なのですから溺れるような苦しさです。うっ滞している血液量を減らすため瀉血をし利尿剤を使い、強心剤や降圧剤を使います。普通はしばらくすると改善がみられるのですが、この子の場合重症で半日経ってもあまり状態は変わらず、酸素BOXに入れて絶対安静の入院になりました。１～２日経つ頃から徐々に回復がみられ、何とか一昨日退院することができました。他にも持病があるヨーキー君とても心配です、頑張って…。

ところでこのヨーキー君の飼主さんは、昔先代のヨーキー君を飼ってらした飼主さんのお嬢さんで、飼主さんもわんちゃんも2世代目のシンシアにとって大切な患者さんです。先日ご両親が面会に来られた時に久しぶりにお会いできて嬉しかったです、長い年月のお付き合いに感謝・感謝でした。