2022/08/28
皆で元気になる事を願っていたのですが、願い叶わず先日Fちゃんが息を引き取ってしまいました。とても悲しく残念です。
Fちゃんのご冥福をお祈り申し上げます。
夏場で数年に一度出会ってしまうのは、動物のハエウジ症。寝たきりになった動物の褥瘡や外傷に、ハエが卵を産み付けてウジがわいてしまう状態です。今年も出会ってしまいました。
被害者(患畜)は地域猫さんです。一年ほども前に大けがをしてしまったのが、人馴れしていないので保護したくても捕まえられず、今に至ってしまったとの事です。いよいよ弱ってきたのでようやく捕獲できたとのことで餌やりの方が来院されました。
おそらく事故か何かでしょう、片前脚の下方が開放骨折ですでに固まっていて、肘と胸の2か所は開いたままの陳旧創があり、そこに無数のウジが寄生していました。全身ノミだらけで痩せて衰弱していました。正直ウジを扱うのは辛く(実際他の病院で断られたそうです)が、こんな状態で必死に生きてきた猫と何とかして助けたいという保護主さんの気持ちに答えないわけにはいきません(プロなので)。
鎮静をかけて、傷を洗浄して(半分涙目になりながら)1匹1匹ウジをピンセットで取り除き傷を洗浄して、ついでに全身を薬用シャンプーで洗ってきれいにしました。血液検査をするとかなりの貧血と腎機能も低下しています。大けがの前脚はいずれは断脚手術をしなければならないでしょうが、今の状態では手術に耐えられそうもなく、当座は栄養注射をしながら体力をつけてみることになりました。幸い覚醒して間もなく食餌に口をつけてくれたのは頼もしい限りです。未だシャーシャー威嚇しながらも、何んとか治療をさせてくれています。頑張って生きてきた子が安らかな生活が送れるよう、周囲の人間も猫ちゃん本人も頑張っています。
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シンシア動物病院
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