ペットの熱中症にお気を付けください。

7月に入りました。早くも梅雨が明け、連日猛暑が続いています。最近はペットの健康管理に熱心な飼主さまも多く、以前ほど緊急の熱中症症状で来院される患者さんも少なくなりました。しかし、一般的な症状ではなくても食欲もなく何となく全身状態が悪いとか持病が悪化したなど、様々な様態で現れることもあります。以下の書き出しを参考にされて、この夏を上手に乗り切り楽しくお過ごしください。

 

《熱中症》
熱中症とは、高温多湿の環境のもとで高体温・脱水によっておこる全身疾患です。熱中症により高体温になると全身の臓器が障害を受け最悪の場合多臓器不全を起こし死に至ることもあります。ペットの場合夏期に多い症状ですが、トリミング中のドライヤーの熱風で発症することもあります。特に、短頭種や肥満のペット・心臓や呼吸器疾患を持つペットには注意が必要です。症状は高体温・粘膜の充血・頻脈やパンティングですが、重篤になと嘔吐下痢や運動障害・虚脱・意識消失やけいれんなどを起こします。高齢のペットでは外見は軽症状でも、内臓でのダメージが大きく症状が重篤になるケースもありますのでさらに注意が必要です。
外出は高温になる日中はできるだけ避けて、散歩も早朝や深夜の涼しい時間帯を選びましょう。また室内においても、温度・湿度の調節に加えて風通しを良くして空気の停滞を防ぐこともポイントです。もし、ペットの症状にいつもと異なる様子が見られたら、動物病院に相談されるか受診されることがお勧めです。

《熱中症の症状》
初期…パンティング・流延・頻脈・粘膜の充血
重症化…下痢嘔吐・震えけいれん・意識消失や虚脱

《応急処置》
涼しい場所に移動して水で冷やす。 ※少しでも異変を感じたらすぐ動物病院へ

《予防と対策》
室内…直射日光が当たらないようしする。
   風通しを良くする。
   室内温度は26℃以下がbetter
   ペッとは自由に移動できるようにしておく。
屋外(散歩時)
  …早朝・日が落ちてから等涼しい時間帯にする。
   アスファルトは避け、芝生・土の上のコースにする。
   水分補給を欠かさない。体を冷やすグッズを用意する。


《禁忌》
絶対にペットを炎天下・車内に残さないでください!

しっかりと対策を取ってペットの命をお守りください。