2023/12/16
新患さんのお話。
会社に居ついた野良猫母子さんを、保護してお家に連れて帰られたそうです。ところが、1人残された父猫(多分)らしきが寂しそうにしていて、しかも日に日に寒くなってきているとする。もう居ても経ってもいられなくなって、とうとう父猫さんも引き取ることに決断したそうです。
本日何とか洗体と虫下しをして下さいと来院されました。その子は大きな気のいい去勢済みの男の子で、これはほっとけないよねと納得しました。生まれて初めてのお風呂、積年の汚れを洗い流すと見違えるようなふわふわの茶とらねこに大変身しました。軽く鎮静したのでまだ少し眠たげながら、子猫のような可愛い声で鳴きながら帰って行きました。良かったね、うんと幸せになってね♡
もう一つ、今日「坂上どうぶつ王国」を見ていて、思わず涙してしまいました。
多頭飼育崩壊した家から保護した猫を、人馴れさせて譲渡する企画なのですが、その苦労が半端ではありません。人を警戒して威嚇し攻撃する猫を、慎重に忍耐強く馴らしてゆくのです。差し出した手をひっかき噛みつく画面では、その痛みを充分経験しているので思わず「痛!」と叫んでしまいました。譲渡先が決まった時、心より嬉しい気持ちと別れの寂しさを含む姿に見ている方も涙を止められません。本当に頑張っている人には頭が下がります。ひたすら保護した動物の幸せを祈っている、ただそれだけの気持ちなのですね。